その4 リスク管理・Melt(メルト)
リスク管理なのになぜMelt(メルト)という言葉を使ったのでしょうか・・・そう、お判りですね(笑)FXにおいて回避しなければいけないリスクとは、自分の資金が「溶ける」ことです。
この章まで順にお読みになり、FXトレードにおける他の3要素を理解し、正しく運用したならば、よっぽどやらかさないかぎり、資金が溶けて無くなることはないはずです。
しかし、FX相場はホント怖いところなんで、生き残る為の最低限の知識として、「知らない」では済まされないことが他にもいくつかあるのです。
いきなり死ぬ可能性が常にある!?
物騒なこと言ってスイマセン。ですが、あながちウソでもないのです。
みなさんは2015年1月15日に起きたスイスフランショックをご存知でしょうか。ニュースになったので、その頃FXをやってなかった方でも耳にはしたことがあるかもしれません。
何が起こったのかというと、ほんの数分で大暴落が起こったのです。
これによりインターバンクやFX業者のシステムが麻痺したため、強制ロスカットなどが発動せず、結果、莫大な追証を負う人が続出し、裁判沙汰になった上、破産者を大量に出したのです。
初心者には分かり辛いですね。要するに・・・
FXにおいて、通常は投資資金が無くなるリスクはあっても、借金まで負うことはないと考えられがちですが、実際は、瞬間的な大変動が起こるなど特殊な条件が重なった場合、莫大な借金を負ってしまうリスクがある、ということです。
どうしてそうなるのかというと、簡単に言えば、現在FX取引は全世界にまたがるコンピュータシステムで行われていて、そのシステムが何らかの理由(大暴落など)で麻痺してしまうことによって、色々な問題を起こす、ということです。
ストップロスを設定していても関係ありません。それを執行するコンピュータシステムが麻痺することによって起こる問題なのですから・・(汗)
スイスフランショック以前にもリーマンショック、最近ではギリシャショック、トルコリラショック、イギリスの国民投票などなど、けっこうあるんです・・・めったに起こらないとはいえ、常にそのリスクがあると認識せねばなりません。
現在、FXトレードにおけるIT化、自動売買化が急激に進んでおり、瞬間的に大変動が起きる「フラッシュ・クラッシュ」の問題は、さらに深刻になっています。
こんなリスクがあっては、怖くてFXなんかできませんよね(笑) 何か対策はないものなのでしょうか・・
ゼロカットシステムを導入する
ゼロカットシステム・・・そう、対策はすでにあるのです。これは簡単に言うと相場がどんな状況になったとしても、投資資金以上の追証(借金)が発生しないようにするサービスで、海外のFX会社は、ほぼすべて実装しています。
で、ここからが大問題なのですが・・・
日本国内のFX会社は、ゼロカットシステムをほぼすべて実装していません(汗)
これからFXを始める初心者の方は、とりあえず国内のFX業者が安心だろうと、深く考えずに使ってしまうのですが、その時点で大きな落とし穴にハマっているわけです。
なぜ国内の業者がこのシステムを導入しないのかは謎ですが、FX相場は何も知らない初心者だからといって手加減はしてくれません。
瞬間的にコロされない為の最低限の用心として、このゼロカットシステムがある業者を使うようお勧めします。
筆者は別に、海外FX業者の回し者ではないのですが(笑) このシステムのない国内業者は、恐ろしくて使う気になれません・・・