
日本は度々、頻発する台風豪雨や豪雪による自然災害に見舞われてきました。
毎年その被害は決して小さなものではないですが、日頃から具えておく重要性を日本人は学んで、知恵と対策を練ってきたのです。未曽有の大災害は日本の歴史で幾度となく起きてきましたが、被災地の人々は助け合い復旧させて故郷を放棄することはありませんでした。
今年も3月11日の東北大震災の追悼式がしめやかに行われ、地震からの津波災害への危険認識を深めることができたと思います。ですが、年々被害は想定される対策の範疇を超えてきています。
能登半島地震は、道路の損壊と積雪による被災地域の状況によって、迅速な救援・医療物資の搬入が困難になるなど、都市部と異なる対応が必要になりました。
さらに近年は、インフラ復旧に携わる労働者人口が捻出できなくなっています・・・。
不穏なことには、関東から関西にかけた広域の震災に対する懸念が高まっている状況。津波・火災・地盤沈下と考えるだけでも頭痛がしてきます。とはいえ、いつ起こるか分からない震災に怯えてはいられません。ん。。。? 何か忘れている気がしませんか?
日本はもう一つ、巨大津波に匹敵する災害があります。そう・・日本は世界の活火山の約7%を占める111の活火山があるのです。今回は、世界と日本の火山災害の歴史と予知を読み解いていきましょう。
..。*゚¨゚゚・*:..。*゚¨゚゚・*:..。*゚¨゚゚・*:..。*゚¨゚゚・*:..。*゚¨゚゚・*:..。
目の前で火山が大噴火…
斜面滑り降りて逃げ惑う12人の登山客は奇跡の生還インドネシア@FNNnewsCH
目次
【古代日本人と火山】
火山と人類の関係史 一緒にいると辛いけど離れられないの/歴史雑記ヒストリカ
紹介した動画を10分でもご覧になれば、地球の反対側で起きた噴火であっても、先の新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)なみの影響力が、永く続く事が分かります。影響力について「古事記」に535年ごろの日本を伝える記述が残されています。
紹介の動画で、大規模火山噴火は巨大隕石の落下に匹敵するものと考えられなくもない。と、恐竜の死滅について破滅的な火山噴火の可能性にも触れている。
日本でも約7300年前に、九州南部で破滅的大噴火があったとされており、周辺の島に群生する動植物が全滅したことが研究調査で判明しているのです。
《535年 クラカタウの噴火》
ジャワ島西部にはカラタンと呼ばれた高度の文明が栄えていた。1883年に発生した3ツの島を襲った大噴火の被害規模で考察すれば、6世紀以後は姿を消すことになるも、よく国を保てたものである。
535年はエルサルバドルでイロパンゴ噴火という大噴火が起きていた。世界中で日照不足が観測されており、その影響は長雨や干ばつなどの形で異常気象も起きている。\_(・ω・) ハイ、ココ
古事記は創作と思われる箇所と、史実を織り交ぜて書かれてあるので正確ではないが、飢饉が広がり疫病が流行った記述は、ビザンチン帝国などの記述と符合していて、大陸や半島からの渡来人が劇的に増えた時期と重なるからだ。その数凡そ7000戸。三人家族としても、2万人を超えます。
日本に渡った彼ら弥生人の祖が大陸文化、農耕を教授していったと思われる。
《1783~87年 天明の大飢饉》
日本で起きた火山の詳細な記録といえば『天明の大飢饉』です。1780年代は世界中で大小の火山噴火が起きますが、それは日本でも。1783年 長野の浅間山噴火では、1500人以上の犠牲者と関東一帯が灰に覆われました。
1783年 天明浅間山噴火ー利根川に注いだ天明泥流ー/歴オタの誠大
この年以降は世界中で天候不順、寒冷化と長雨・干ばつにより飢餓が起きます。ヨーロッパではフランスで民衆蜂起による革命が起きる一因になるのでした。
【発掘調査から明かされた火山の脅威】

ナポリから東へ約9kmのナポリ湾にあるヴェスヴィオ火山。西暦79年の大噴火により、麓のローマ都市は一日で火山灰に埋まってしまった。考古学的に「ポンペイ」と言った方が理解が早いだろう。火山の克明な記述が今日まで伝記として残り、ついに発見に至った古代都市跡だ。
資料となった伝記は2通からなる手紙の内容。
紀元79年噴火日の午後1時、艦隊を率いる大プリニウスが大噴火を目撃、救援要請を受けて出動した。噴石と波浪で接岸できず、ポンペイからやや南のスタビアへ。その日の夜半にはスタビアにも危険が迫り避難を始めていたところへ、
一行は有毒な噴煙に巻かれ、高齢の大プリニウスは亡くなってしまう。留守居だった小プリニウスが、事の経緯を友人に宛てて書き送った被災体験だ。
ポンペイ最後の物語/古代ローマが面白い@SPQRJapan
動画はざっくりとしてるが、現実はもっと悲惨で残酷だ。街を出たポンペイ市民は船着き場に向かい、救助の船を待っていた。海に出てしまえば‥のだが、そこに火砕サージが襲い掛かったのだった。。
wikiより。火砕サージとは?
火山の噴火の際に発生する現象のひとつ。火砕流に似ているが火山ガスの比率が高いため密度が小さく、高速(時速100キロを超える)で薙ぎ払うように流動する熱風。
灰灰灰灰灰 (゚Д゚;≡;゚д゚) 灰灰灰灰灰
《東洋のポンペイ》
日本のポンペイと呼ばれるのが、群馬県の榛名山のある渋川市。古墳時代の6世紀初頭、榛名山の山麓にあった25ヶ所の古代の集落を発掘した模様。
日本のポンペイは、渋川市にあった!ニッポン旅マガジン https://tabi-mag.jp/unknownjp66/
1815年 タンボラ火山噴火 ー世界壊滅の危機ー
【噴火の避難行動を妨げる火山弾の脅威】
2014年の御嶽山噴火噴火では、降り注ぐ噴石と煙霧による視界不良で、火口付近で居合わせた登山客の多くが、退避行動を妨げられ犠牲になってしまった。噴石も危険だが、火山弾と呼称され鋭利な石礫が致命的な破壊力を持っている。
これが、避難小屋の屋根を貫通する威力を持つ。\_(ÒдÓ;)
地面に当たって跳ね返ってくる衝撃力も致命的であるため、出来る限り身を隠せる建物や、最低でも岩陰に身を屈めてやり過ごすことが重要だ。しかし、その場に止まり救助を待ってはいられない。
噴石が収まり、一時的に小康状態になるクールタイムが存在するようである。ポンペイ市民の多くは避難に踏み切ることができずに、逃げ場を失ってしまった。彼らは家屋に留まって、救助を信じていただろうが火砕流に飲み込まれてしまうのだ。
[地形図とアニメで解説] 推定50t 高さ2.5m、史上最大級の巨大噴石
1953年4月/1958年6月/1979年9月 阿蘇山噴火事故@ikitekaeru
御嶽山噴火 https://www.youtube.com/watch?v=HcpfUWh7z30
「生きて山から帰るには」@ikitekaeruチャンネルは山岳遭難解説もあって良いですね。
歴オタの誠大 https://www.youtube.com/@RekiotaNoSeidai/playlists
※日本で起きた災害に関する解説を簡潔にまとめた動画チャンネルです。
噴火予知・噴火の前兆・噴火の前ぶれの種類の一覧/いちらん屋(一覧屋)
https://ichiranya.com/technology/363-eruption_premonitory.php
(;-`ω´-) 水蒸気噴火はマグマ噴火と異なり、予測が難しい‥‥。
歴史を変えたやばい噴火/五回目は正直@charles-le-chauve
前編 https://www.youtube.com/watch?v=g00OWgg2rN8
後編 https://www.youtube.com/watch?v=Knyx_QH1JPk
後編で語られる破局噴火で種の選別が起きた、ふるいにかけられた説が好き♪
山の一部が吹き飛ぶ水蒸気爆発が天候不順とするなら、破局噴火とされる災害は人智を超えてきて、終末予言級の世界的な気候変動を伴った、星のフォーマットとでもいうべきか。
【日本の火山の危険度は?】

《北海道・東北》
北海道の火山はなかなか活発で、2000年に大噴火した有珠山・駒ヶ岳をはじめ、2004年に噴火した十勝岳、2008年に噴火した雌阿寒岳が存在する。東北では岩手山がある。最も新しい噴火は、1919年。
《関東・中部》
富士山は一度噴火すれば、もたらす被害は甚大。とはいえ数ある危険な火山の一つにすぎず、1902年の草津白根山の噴火、2000年には三宅島の噴火がある。浅間山や御嶽山、白山(石川県・岐阜県)も留意したい火山だろう。
そして過去にも大小の噴火を起こしている伊豆(伊豆東部火山群)、小笠原諸島(西之島)は常時監視されている注目の活火山である。
地理のおはなし/日本の火山危険度ランキング:活火山との共生
https://chiri.ekubo.blog/nihon_no_kazan_kiken_do_ranking/#toc3
北本研究室/日本全国の活火山マップと最新の噴火警戒レベル
https://agora.ex.nii.ac.jp/eruption/volcano/
▯▮▯▮▯▮▯ ▯▮▯▮▯▮▯ ▯▮▯▮▯▮▯ ▯▮▯▮▯▮▯
【火山灰を利用した製品】
九州には17の活火山があります。活動が活発で、噴火警戒レベルが常に高め。風向きによっては薄っすらと灰が積もり、洗濯物が干せない日もあるのが日常です。地元民は大量の灰を何かに使えないか‥と試行錯誤してきました。
火山灰製品と聞けば、クレンジング素材、研磨剤、陶器、ブロック・タイルなど。コンクリート素材として研究開発が行われるなど多岐にわたる活用を模索しています。
さとふる『火山灰プレートPHAIJ長方形』 K077-002/返礼品ID: 3150946 https://x.gd/fbjBw
※楽天etcで円型プレートをお求めできますが、ちょとお高いかな。。
【書籍】
『赫夜』澤田瞳子(光文社)
平安時代、富士山延暦噴火。大災害に遭った人々の苦悩と奮闘の日々を描く、歴史パニック長編。
『火定』澤田瞳子(PHP文芸文庫)
「天平のパンデミック」を舞台に人間の業を描き切った傑作長編。
▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄▀▄

今回はやたらと、危機感を煽る火山噴火動画に辟易(笑)しまして、自身で調べたことをまとめてみました。いかがでしたでしょうか?
そんなに怯えて暮らしているくらいなら引っ越せば? ( ˘•ω•˘ )近年になって、太平洋側から東北大震災級の脅威を煽ってくるのが‥‥。地震と火山災害への備えや、心構えはもちろん大切ですが、日本は火山がある故の恩恵も得ているのも忘れてはいけません♨
次回は世界の火山と、火口観光にも触れて畏怖と魅力を伝えられたらと思います。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。