たしかに24時間トレードすることはできます。が、どんな時間帯でも収益をだせるか、というとかなり厳しいと言わざるをえません。選ぶ通貨にもよるのですが、基本的にトレードで差益を得るためには最低限のボラティリティ(変動率)がないと難しいのです。であるのに、ほとんど動かない時間帯というのはけっこうあります。
時間帯と通貨により戦略をたてる
それにくわえて、チャートのテクニカル分析が有効に働くのは流通量の豊富な通貨です。基軸通貨のドルは外せないでしょうね。具体的には、ユーロドル、ポンドドル、ドル円の3つです。これら代表的な通貨が活発に動く時間帯は、
- ニューヨーク時間 ・・・21時頃~5時頃
- ヨーロッパ時間 ・・・16時頃~1時頃
- 日本時間 ・・・9時頃~17時頃
これらの時間帯を基本に戦略を組み立てていきます。若干アバウトな時間にしてるのは訳があります。FXというのは株のように決められた時間にしか取引できない証券取引所のようなものがありません。取引はインターバンクを 通して24時間できるので、参加するプレイヤーの生活時間サイクルによって便宜的にニューヨーク時間などといっているわけです。
それぞれの生活圏の9時~17時に参加者が活動するだろう、という考えですね。なので欧米では夏時間、冬時間の切り替えで1時間ズレますし、気候や相場の状況によってはこれらの時間帯より早く(もしくは遅く)相場が動いたりするわけです。
危険な時間帯に注意!
また、日本時間で早朝にあたる時間帯は流動性が低いうえ、どのFX会社もスプレッドを大きく開いて、スワップ金利だけ狙うのを防いでいます。スプレッドが大きいということは、エントリーした瞬間に大きな損失を抱えるということです。
そして、日替わりで重要指標発表や要人発言などファンダメンタルズ的な要因で、相場変動リスクが高まる時間があるので、これらの時間は日々チェックして、危険な時間帯を避ける(またはトレードする)など対策を考えるのですが、突発的に発生するテロやニュースにまで影響を受けるので、気が抜けません。
いったい何時にやるのが最適なのか・・・
いかがでしょう。24時間できそうですか?(笑)
あまり考えすぎると、制約だらけでいつトレードすれば良いのか混乱してしまいそうですが、大事なのは自分のスタイルを造り上げ、自分のペースを守ることです。24時間トレードできるからといって、無理にやらなくていいんです。トレードできる機会を損失してる気持ちになってはいけません。
相場は無限にチャンスを与えてくれるのですから、チャンスの多い時間帯・通貨を見極め、自分の生活時間の可能な範囲で、最適なタイミングが拾えるよう摺り合わせていく、この戦略性をもつのが大切です。拾えなかったチャンスを気に病むのはやめましょう。