皆さんはユニークな、狛〇がいる神社仏閣があることをご存じでしょうか。
以前、珍しい狛猫のいる神社(⇦まだの方はチェックだニャ)をご覧いただきましたが、日本には更に珍しい狛〇があるんですね~。
今回は十二支の狛〇がいる神社仏閣のいくつかをご紹介しながら、
狛〇〇誕生の謂れと、ご利益をまとめてみました。
目次
【狛鼠(ねずみ)】
子(ねずみ)は繁殖が盛んで多産であることから子孫繁栄を、
ネズミ=寝ず身(ねずみ)に通じるとされ働き者で、蓄財の象徴です。
小野不由美の小説『十二国記』で(モフモフが)大人気の
“楽俊”ファンならば、一度は目にしておきたいところでしょうか(笑)。
『大豊神社(末社・大国社)』
京都の大豊神社は平安時代に宇多天皇の御悩平癒を願い、創建されました。
拝殿の右にある『しだれ紅梅』は樹齢はなんと250年!
《洛中一の梅》と称される花見頃は3月中旬で、「椿の名所」としても知られている。また、大豊神社境内には狛犬、狛狐、狛猿、狛鳶、狛巳もいてますよ。
市バス「東天王町」下車、徒歩10分/市バス「宮ノ前町」下車、徒歩5分。
京都市観光協会https://bit.ly/2zlhbaO
ねずみが単に縁起物としてでなく神使(しんし)、神様の使者として神格化するに至るのには古い言い伝えがありました。
日本神話によると、大国主命(おおくにぬしのみこと)は
根の国を治める素戔嗚尊(すさのおのみこと)の娘で、
須勢理比売命(すせりひめのみこと)を娶りたいと願い出ます。
素戔嗚尊は大国主へ鏑矢(かぶらや)を取ってくるよう課題を出し、矢を取ろうとした大国主の周りへ火を放つ。この窮地に、ねずみが大国主を穴ぐらに避難させて、鏑矢も取ってきた。
こうした縁故から、ねずみは大国主命の神使(しんし)となったそうな。
大国主命は福徳開運、縁結び、家内安全、所業繁栄、病気平癒など、幅広い御神徳を仰せ持つ神様。
‥‥なのですが、
お義父さん非道くない?> ( ´・ω・) (^ω^╬) <
沼河比売ってドコの女? ‥‥。> ( ´・ω・) (^ω^╬) ピキピキ
話は変わりまして、天満宮のように格式高い神社には牛と馬の像が大体ありまして、
・撫牛(なでうし)
体の悪い部分を撫でると治るという御利益があるそうです。
・神馬(じんめ)
神様が騎乗する神聖な馬とされ、神社に奉納される馬の像です。
※神様の乗り物として奉納されている神聖なものなので、神馬に上る行為はいけません。
《狛ねずみに会える神社》
【狛牛(うし)】
丑(うし)牛は日本でも神の化身とされてきた神獣です。
菅原道真公と牛との関係は寓話ではなく、故事に由来がありました。
・道真公は丑年生まれで、亡くなったのが丑の月の丑の日だったこと。
牛像の型が“臥せ”で共通するのには、
・大宰府で亡くなった道真公の遺骸を運んでいる途中で、車を牽く牛が牛が伏して動かなくなり「安楽寺」(後の大宰府天満宮)に埋葬されたこと。
このことから道真公を御祭神にお祀りしている〇〇天満宮であれば、
狛牛、臥牛像もしくは撫牛がセットでお祀りされています。
『三室戸寺(みむろとじ)』
京都府宇治市にある寺院で、本尊は千手観世音菩薩。
「あじさい寺」とも称されますが、四季折々の花が楽しめる観光名所ですね。
本堂前に大きな狛牛が鎮座しており、 口中の玉を撫でると勝負運がつくといわれ“宝勝牛”と名付けられています。
狛牛と対面して狛兎が、さらに人面狛蛇!?(宇賀神)がいてます(笑)。
宇賀神様の福耳とお髭と、鱗の流れに沿って尻尾を撫でると財運・金運がつくそう。
明星山 三室戸寺https://www.mimurotoji.com/
『北野神社・牛天神』
源頼朝が腰かけたと伝わる“ねがい牛”は撫で岩の発祥地とされている。
御祭神は菅原道真公で、毎年二月に「紅梅まつり」が催されています。
北野神社・牛天神ホームページhttp://ushitenjin.jp/
Wiki先生<「天神社」は、天津神を祀る神社という意味もあり、
道真公とは由縁がなく、全国各地に在りその発祥は不明である。
さすが道真公。多くて紹介しきれませんので、ごく一部です。<(_ _)>
《狛牛に会える神社》
【狛虎(とら)】
寅(とら)は毘沙門天の神使である神獣。
しかし、毘沙門天の本来の神使は百足(ムカデ)とされます。ヘエー
虎説はいずれも“毘沙門天の力添え”が寅年、寅日、寅刻であった点にある。
『信貴山朝護孫子寺』
聖徳太子が寅年、寅日の寅の刻に戦勝祈願をし、毘沙門天が舞い降りて、聖徳太子に必勝の策を授けて戦に勝ったと伝わります。
さて。ここの狛虎はあまり興味の対象にはならないかもしれないですね(笑)。
信貴山朝護孫子寺の山頂には、爆死説で有名な“松永弾正久秀”の信貴山城址がありますし。
毘沙門天といえば上杉謙信。戦の神様と思われがちですが、
財宝金銭授与、商売繁盛の功徳もあるとされてます。
融通招福の神様として“七福神”の仲間入りしているんですよね~。
信貴山朝護孫子寺ホームページhttp://www.sigisan.or.jp/hondo.html
『鞍馬寺』
寅年、寅日、寅刻。鞍馬寺の創立者である鑑真の高弟の、鑑禎(がんてい)は鬼に襲われ窮地のところを、毘沙門天に助けられたと伝わります。
神使となった狛虎は、仁王門と本堂金堂の前にそれぞれ鎮座しています。
鞍馬寺は、天のエネルギーを感じ取れる最強のパワースポット!!
770年(宝亀1)から連綿と続く信仰を集め、
昭和22年には鞍馬弘教が立教開宗されると鞍馬寺は総本山となりました。
月輪・愛の千手観音菩薩、太陽・光の毘沙門天王、大地・力の護法魔王。
これら三身を一体の尊天と称し、秘仏御本尊としています。
機会があったなら、尊天(宇宙)の波動が集まる星曼荼羅を模した金剛床に立って、大宇宙のパワーを得てみたいですよね!
叡山電鉄鞍馬駅から徒歩3分、仁王門から本殿金堂へ徒歩かケーブルカー。
鞍馬寺ホームページhttps://www.kuramadera.or.jp/
『建仁寺塔頭・両足院鎮守社/毘沙門天堂』
お堂(両足院に隣接)には、鞍馬寺毘沙門天の胎内仏が祀られています。
道真公と牛と同様に、毘沙門天と狛虎はセットですね。
こちらは「祇園の縁結び」としても知られます。
初夏には庭園の特別公開が行われるので、茶室・臨池亭の呈茶席から ゆっくり庭園鑑賞はいかがでしょう。
限定御朱印も忘れずお求めください。
市バス「東山安井」「清水道」バス停から徒歩約3分
両足院ホームページhttps://ryosokuin.com/
『虚空蔵法輪寺』
京都嵐山の中腹にある紅葉の名所で知られる観光スポットですね。
本尊の虚空蔵菩薩は「丑寅の方角の守護神」で知恵の神様。
そんな訳だから、狛虎が阿、狛牛は吽の型で鎮座しています。
境内には臥羊の像もあったりする。
虚空蔵菩薩の神使は羊で、化身でもあるとされているのだとか。
この羊を触ることで、智恵を授かるといわれています。
京都生まれのお子さんは数え年十三歳の時に、法輪寺へ知恵を授かりに行く『十三まいり』の寺として有名。
阪急電車「嵐山」駅から徒歩約5分
虚空蔵法輪寺ガイドhttps://www.kokuzohourinji.com/
『大江神社』
聖徳太子によって創建された古い神社で「四天王寺七宮」の一社。
昔は毘沙門天を祀っていたのですが、明治時代に神仏分離で吽型の狛虎像と一緒にいなくなってしまいます。
残された阿型の狛虎に、吽型の狛虎を奉納して元に戻したところ、
タイガースが優勝するという歴史的“奇蹟”!?が起きました。
以来、猫神社としても有数のスポットとなり信奉が絶えることがありません。
地下鉄谷町線四天王寺前夕陽丘駅から徒歩すぐ
大江神社ガイドhttp://www.ooejinja.net/
今回は【子・丑・寅】の狛〇のご紹介でしたが、いかがでしたか?
次は卯・辰・巳の狛〇のご紹介と、由来についてまとめていきます。
ご覧いただき、ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。
<(_ _)>