前回までは猫とのコミュニケーションの仕方についてまとめました。
今回からは
猫を飼いたい！猫をもっと知りたい！
と思われている方へ、家族としての猫の取り扱い方を一緒に学んでいきましょう。
まずは、『猫の性格について』です。
猫の性格は猫種と親猫の遺伝的要素に加えて、幼少期から大人に成長するまでの環境や経験によって決定づけられるそうです。
例えば、お客さんが猫に礼を欠いたとします。
穏やかな気性の猫であれば、気を悪くしたとしても、引っ掻いたり咬みついた、なんてことはないことでしょう。
また、猫も年齢を重ねると、子猫の時ほど甘えてくることもなくなります。
ですが、愛猫が撫でられることに喜びを感じていれば、モフモフできる機会が長く続くというものです！！
今回は統計調査から分かった、猫の性格について調べたのでみていきましょう。
目次
猫の色や模様で性格が判る！？
日本では動物学者の大石孝雄氏が、飼い猫244匹を対象に飼い主のアンケートによる、５段階評価の調査報告があります。
単色模様
それによると性格的におとなしく、飼いやすいとされるのは灰色、白、黒猫など、単色の猫だそうです。
縞模様
特にトラの縞模様の猫は共通して『人懐こい』『好奇心旺盛』『賢い』との高評価です！
初めて猫を飼われる方は、トラ猫にされるとよいでしょう。
※ただし、甘え上手なトラ猫は飼い主がついつい食事を与えすぎて、体重過多になりがちです。
常に低カロリーの食事と運動を心がけて、健康を気遣う必要があるでしょう。
三毛猫
海外では珍しい色柄である日本の三毛猫は、好き嫌いが激しく、気まぐれな性格です。
雄の三毛猫は染色体の突然変異によって生まれるため、三毛猫のほぼ全てが雌となります。
三毛猫は、「自分が一番」という扱いを好むので、多頭飼いには不向きといえるでしょう。
積極的に甘えてくるタイプではないので、人との関係は適度な距離間を保った環境を好みます。
プライドの高い三毛猫は気難しい面もありますが、賢く強い母性本能を持つので「賢母」という性格の猫です。
以上のことからも、人と同様に猫の性格も十猫十色といえます。
猫の種類や猫相で個性が判る！
次は、猫の行動学者アーデン・ムーア氏の、独自研究による“猫の外見的特徴で判断する”方法です。
アーデン・ムーア氏は人相ならぬ、猫相から大まかに３つの性格に分けています。
“オリエンタル” “フォーリン”
“オリエンタル”タイプに代表されるシャム、“フォーリン”タイプのアビシニアン、ソマリなど。
細身か、やや細身で逆三角形の顔に、大きな耳が特徴の猫たちは活発で好奇心が強く、頭が良く、よくしゃべる。
人の膝の上で寛ぐよりも、窓の外を眺めることを好んで、にぎやかな家庭に向いているそうです。
“コビー”
“コビー”タイプは丸顔で大きな目と短い胴。肩幅・腰幅共に広く体型も丸みがあり、短めの尻尾が特徴のペルシャ系猫。
控えめで臆病な面もありますが、信頼する人間には従順な猫です。
理想的な飼い主は、穏やかな時間を過ごすことを好まれる方や、高齢のご家族のおられる家庭です。
“ロング＆サブスタンシャル”
“ロング＆サブスタンシャル”タイプの四角い顔のメインクーンに代表される猫。
手足、体長も大きいボスの風格漂う猫は、落ち着きがあって賢く、愛情深いです。
幼い頃は活発な行動をとりますが、成長すれば落ち着いて、気遣いや面倒見のできる一面もみせてくれます。
理想的な飼い主は社交的で、積極的に遊んでくれる子供のいる家庭がよいでしょう。
大石氏と、ムーア氏による“猫の性格を外見的特徴”からみた調査結果でした。
これから猫を飼われるという方にとって猫の外見から、おおよその性格を判断できるというのは役に立つのではないでしょうか。
このあとは英リンカーン大学の、ローレン・フィンカ博士による統計調査を元に、さらに解説いたします。
猫の性格には種類があった！
ここからは猫を飼われている方に、もっと知ってほしい！愛猫の性格です。
ローレン・フィンカ博士は、猫のとる行動からみた性格分類をされています。
“猫は大まかに５つの性格に分類できる”として、
- 「ヒト猫（Human Cat）」
- 「ハンター猫（Hunter Cat）」
- 「猫の猫（Cat’s Cat）」
- 「気難し屋（Cantankerous Cat）」
- 「詮索好き（Inquisitive Cat）」
以上の、５つを明らかにしています。さっそくみていきましょう！
「ヒト猫（Human Cat）」
猫と人間が家の中で暮らすようになってから誕生した、いわば家猫。
人と密接な距離(パーソナルスペース)を共有することで幸福を感じるタイプです。
膝に乗るのが好きで、よくフミフミするなどの傾向があります。
すりすり身体をこすりつけてきたり、頭突きするなど激しい愛情表現をみせます(笑)。
※あまりにしつこい場合でも、邪険にしないことです。
あごを掻いてやるなどして、愛情を返してやると安心を覚えるそうです。
家族が多くて賑やかな家庭の中で、たくさんかまってもらえて、撫でてもらうのがヒト猫にとって最良の環境です。
「ハンター猫（Hunter Cat）」
愛くるしい猫にも狩猟本能が備わっていますが、この外猫タイプは特に狩りの能力に優れ、快活な行動を見せます。
鳥や小動物を模した玩具やLEDポインターが特にお気に入り！
おもちゃに噛みついて離さなかったり、蹴ったりパンチしたりするならこのタイプ。
※誤飲する事故の報告をみつけました。おもちゃのサイズにお気を付けください。
ハンター猫に最適な環境は田舎や、都市部から遠い郊外の一軒家。
自動車の危険にさらされることなく、豊かな自然に囲まれた近所を散歩するのがハンター猫にとっての幸福です。
「猫の猫（Cat’s Cat）」
他の猫と絆を育むことに喜びを見出す、どちらかというと外猫。
小さい頃から兄弟や、他の猫と一緒に育てられることで環境に適応したタイプ。
兄弟や他の猫とも末永く円満な関係を保てる。
鼻をつき合わせて挨拶したり、舐めてグルーミングするなど微笑ましい行動がみられます。
多頭飼いをされたい方にはピッタリ！
猫の猫は、若い共働きの夫婦などが留守の間、猫同士で遊び回れる環境が最適。
「気難し屋（Cantankerous Cat）」
５つのタイプの中では一番強い不満を感じやすく、警戒心が強くて、人に触られることを好みません････。
※メスは特に神経質で、ベタベタ触られるのは嫌います。
かといって、人との交流を望まないわけではありません。
日頃のブラッシングなどは、猫の方から求める意思表示をします。
人との暮らしに慣れ、快適さを感じる時まで、時間と辛抱強さが必要です。
自分だけの固有スペース(キャットタワーやハウス)を必要とします！
トイレはこまめに掃除しましょう。
https://cat.benesse.ne.jp/withcat/content/?id=45210
快適トイレで猫スッキリ♪
飼い主との意思疎通を重ね、信頼関係を築くことによって猫の幸福となることでしょう。
「詮索好き（Inquisitive Cat）」
見慣れないものや、お客さんがいると匂いを嗅ぎ回る、匂いフェチ(笑)。
目新しいものを見つけたら、調査(嗅ぐ)しないと気が済みません！
このタイプの傾向は遺伝子要因に加えて、幼い頃から見聞きする光景や音、匂いに関係するそうです。
好奇心、探究心が高く、人懐こい傾向にあります。
頻繁に人が訪れる店舗やオフィスなど、人の多いところでも適応しやすいです。
※新しい家具や手提げ鞄はもちろん、買い物袋の中身からコンビニのビニール袋までも興味を示して、必ず入り込もうとするので注意！
まとめ
ご苦労様でした。あなたの愛猫の性格はどのタイプでしたか？
次回は、ちょっと触れました猫のためのグッズを、紹介しながらまとめます。
もう猫に嫌われない！猫と心を通わせて「ニャンテラシー」UP！
