まずFXをやろうとすると、一般の個人投資家であればFX業者に口座を登録・入金するはずです。インターバンクに直接取引を注文できる個人投資家は特殊な場合を除き、まずいないはずなのでFX業者は本来われわれ個人投資家とインターバンクを仲介する役割を担っているわけです。
目次
まず「相対取引」の存在を知る
ある程度FXトレードの経験のある方であれば周知の事実なのですが、あなたが初心者であればこの、「相対取引」の存在は知っておかねばなりません。
これは、FX業者が顧客同士の売り・買いの注文を内部で相殺する取引のことで、簡単に言うと、あなたの資金を預かっているFX業者が、あなたの注文を必ずしもインターバンクに流さなくても良い、ということです。
驚いたことに、この「相対取引」は法的に認められているのです。
おわかりでしょうか、競馬でいう「ノミ行為」がFXでは公に認められている、ということにほかなりません。
これが何を意味するのかというと、あなたのお金を預かっているFX業者が、あなたが損すればするほど儲かる、という図式が成立してしまうということです。
本来、FX業者は顧客の注文をインターバンクに流し、その仲介料を儲けとして運営されるものなのですが、この「相対取引」のほうがはるかに儲かるのです。なぜなら、FX参加者の9割は資金を溶かしてしまうからで、その損失が丸ごとFX業者の儲けになるわけですね(汗)
そして日本国内のFX業者はほとんどがこの「相対取引」で儲けています。
私も初めて知った時は驚いたものですが、あの異様に低いスプレッドや、「やれば儲かります」というような、一般人を参加させる為の過剰な広告攻勢・・・裏を知ればすべて納得です。
参加者が多ければ多いほど、その預かった資金のほとんどを自分のものにできるのですからね(笑)
FX業者のイカサマ
ということなので、「相対取引」メインで儲けているFX業者は、あの手この手で顧客である個人投資家が、損失を出すように仕向けてきます。
個人投資家は、資金を預けているFX業者が提供するチャートを表示させて取引することがほとんどなので、その気になればやりたい放題です。チャートを信頼しすぎるのは良くありません。
どんなことをやってくるのか、いくつか例を挙げてみます。
ストップ狩り
これは、チャートの動きを故意に操り、顧客が逆指値で設定したロスカットを発動させて、損失を確定させる方法です。
なんせ顧客である投資家のトレード情報は筒抜けで、全部把握してますからね。顧客のストップロスが集まったところを、丸ごと根こそぎ刈り取っていきます。
そして、刈り取った後は何事もなかったかのように、通常のチャートの動きに戻っていくのです・・・
あまりやりすぎると、監査機関にペナルティを食らうので、タイミングと頻度を見計らってバレにくいように、また後で言い訳ができるようにやっています。
レートずらし(約定操作)
これは顧客がエントリーしたポイントや、決済したポイントを故意にズラす行為です。勿論、スプレッドやスリッページがあるので、通常でも多少ズレることはあります。その為、抗議しても言い訳はいくらでもできます。
しかし、指標発表や相場が目まぐるしく動いているわけでもないのに、あきらかに変なズレかたをして、その後もしばらくその状態が続きます。
初心者さんでなければ、自分の注文とは大きく離れたところで約定して驚いた経験があるのではないでしょうか。はたしてそれはスリッページでしょうか? それとも・・
だいたい、スキャルピングなどで調子が良く、利益が乗ってきたところで発動することが多いようですね(笑)
システム停止
チャート画面を数秒~数分間フリーズさせてしまう行為です。ハッキリ言ってトレード不能です(当たり前か。笑)
これもニューヨーク時間など相場が目まぐるしく動く時間帯に高速スキャルなどで利益を積み重ねると、なぜか頻発することが多いようです。
「取引量が多い為、フリーズしました」と言い訳されれば確かめようもないのですが、ピンポイントで発動するその精確さは、限りなくアヤシイです。
また、業者はその気になれば、こんなことは朝飯前だということを忘れてはいけません。
口座凍結・出金拒否!?
これまで述べてきたように、FX参加者の9割は勝てずに損失を出しつづけます。しかし、ほんの数%ですが利益を出してしまう困った客(FX会社からみて)が存在します。
そういった客が勝ちすぎると、何か適当な理由をつけて追い出しにかかります。口座を凍結してそれ以上利益が出せないようにし、悪質になると「利用規約に違反した」などと難癖をつけ出金に応じなかったりします。
それで多少モメたとしても、全体からみればほんの数%の個人投資家に対処すればいいだけですから、楽なもんなのでしょう。
選んではいけないFX会社は?対策はどうするの?
FX業者の全部が全部、ここまで述べたような悪質なことをやっているわけではないでしょうが、「その気になればいつでもできる」という事実を無視してはいけません。その意味では、全てのFX業者を疑ってかかるのが丁度良いくらいなので、特定の業者を名指しすることはいたしません。
・対策としては、単純で効果的な方法として、複数のFX業者のチャートを表示して見比べてみることをお勧めします。それも国内だけではなく、海外の業者もいれると色々と新たな発見があって面白いです。
各業者のチャート表示速度により、多少の違いやズレはあるのですが、見比べて観察し続けると、変な挙動してるとこはすぐ判ります(笑)
そういったファンキー?な挙動が頻発し、しかもそれが同じ業者ばかりだったとしたら、そこを使うのはヤメておいたほうが良いでしょうね。
それを逆手にとったアービトラージなどの手法もあるのですが、出金拒否される可能性が高いので、さっさと離脱するのが賢明でしょう。
・もう一つの対策としては、流通量の多い通貨で、長い時間足でトレードする、ということでしょうね。 1分足でスキャルピングなどはせず、1時間足、4時間足、日足などでのんびりじっくりトレードしましょう、ってことです。
1時間足レヴェルになると、値動きも大きく安定してきます。また流通量の多いユーロドルやドル円なら監視者も莫大にいるので、 変なことしたら言い訳もできません。
スプレッドもほとんど気にならなくなりますし、本来チャートに表示されているインジケーターは株の日足を判断する為に開発された、相場の古典ともいうべきものが元になっています。
1時間に1回チャートをチェックするくらいなら、他の仕事中でもできそうですし、複数の通貨を監視するのも楽です。良いことずくめですね。
特に初心者の方は相場というものに慣れる為にも、のんびりトレードをお勧めします。高速スキャルピングでイカサマされても、得るものはあまりありません・・・
さて色々と述べましたが、相場の世界はまだまだ奥が深く、これら以外にも業者の悪質な行動や、それを逆手にとった手法が数多く存在します。すべてをお伝えするのは私の手にあまるので、今回はこのへんで失礼いたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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