前回は飼い主様と愛猫との絆を深めるのにお役に立つ、いくつかのオモチャを紹介しました。
オモチャはコミュニケーションとしてだけでなく、猫さんの運動不足の解消や気晴らしに効果があります。
しかし、猫さんは思った以上にストレスを溜めやすい、繊細な生き物でした。
今回まずは、ストレスを溜めているかどうか。と、前回のオモチャに追加もございます。
猫は賢いので、飼い主にサインを送っています。
サインのいくつかをご紹介し、対応の仕方をみてみましょう。
目次
【不満のサイン】
低く強めの鳴き声や、長く大きな鳴き声を出しているときは、不満を訴えている可能性があります。
鳴き方はそれぞれなのですが、夕飯の催促や、家に入れてほしい時に「おーい」って感じの鳴き声ですね。
必死にしつこく鳴いている様子であれば、強い不満のサインとみておくことが大切です。
耳を横に向けて耳の穴が後ろや下を向いている状態は、見た目の形から「イカ耳」と呼ばれます。
これは明確で、不快感や苛立ちを覚えているか、恐怖を感じたりしているサインです。
抱っこや撫でているときなどに、しっぽをしきりに振り始めたら「やめてほしい」のサインです!
※関節などに痛みを感じていることもあります。
嫉妬深い猫ちゃんは、飼い主やご家族が大切にされているものを壊してしまうこともあります!
フィギュア ドールなど、猫の見ているところには放置しないようにしましょう(;ω;)。
【隠れて出てこない】
名前を呼んでも隠れて出てこなかったり、食事の時間になっても姿を見せない場合は、環境の変化に不満を感じているかもしれません。
部屋の模様替えや、工事が始まった、喧嘩で敗けた…などで落ち込んでいる場合もありますね。
食事量や飲水量が増えたり、減ったりしていないかを確認しましょう。
体重が減少する、多飲多尿、便が出ないなどの症状があれば病気が疑われます。
高齢猫の場合は、腎不全などを患っている可能性も高いため、速やかに受診しましょう。
ずっとゴロゴロ喉を鳴らしていたり、小さな声で鳴き続けていれば、痛みを感じています。
【ひいき】
退屈しないようにとの気遣いから、親兄弟の繋がりがない猫を1匹以上飼っている方は多いようです。
多頭飼いをされている方は飼っているすべての猫たちへ、分け隔てない愛情を注ぐように心がけていることでしょう。
ですが、猫は縄張り意識をもつ野性の性質を失くしてはいません。
コミュ障の猫ちゃんは強いストレスを受けている可能性があります。
それぞれに寛ぐ場所と、食事は別々にあげましょう。
【嘔吐と排泄】
猫は“フードが変わった”“食器が変わった”などの日常の小さな変化にも敏感です。
食事にストレスを感じると猫はガツガツ餌を食べて、飼い主の大事なものに吐いたりします。
猫は賢いので、トイレ(砂を敷いた場所)以外で排泄することは少ない動物です。
猫が粗相をしてしまうのには、原因の1つに不満があります。
トイレには神経質で“場所が移った”“トレイや砂を変えた”“清潔でない”など、
家族や同居猫が増えたなどの環境の変化で、落ち着いて用を足せないというのも考えられます。
泌尿器系の病気を患ったときにも、粗相が見られるので注意しましょう。
退屈や寂しさから、飼い主の気を引くために粗相をすることだってあります。
猫ちゃんが粗相をしたとしても大声で叱ったり叩くのは、絶対にしてはいけません!!
【八つ当たり】
飼い主が猫カフェ行って他の猫の匂いをつけて帰ってきた時、
動物病院で強い不安を感じた後や、地震速報の警報音、
猫同士のケンカに飼い主が仲裁に入ってきた時などに愛猫は豹変します!!
このような行動は“転嫁行動”といいます。
猫は情動のコントロールが非常に苦手で、強い不満を感じたり憤ると、近くにある物や人を咄嗟に攻撃してしまいます。
自然に猫の気持ちが落ち着くまで、待つのが一番です。
※他の動物や人間が傷つく危険性がある事態であれば、怪我をしないように注意しながら、毛布や大きめのタオルを被せて落ち着かせましょう。
【過食・早食いと食欲不振】
引越しや大幅な部屋の模様替え、騒音、慣れない人の訪問などで、落ち着けなくなると不安から食欲も落ちてしまうことがあります。
多くの場合で、食欲がないのは病気で見られる初期症状。
動物園では、餌を隠したり、わざと木の上にのせたりして動物たちがストレスを抱えないよう工夫をしています。
毎日、何もしないでも餌が目の前に置かれる。
これは狩猟を行うタイプの動物に限らず、ストレスを感じてしまうのだそうです。
アメリカ獣医師協会は、猫の問題行動を考えた上で、猫の正しい餌のやり方に関する合意声明を出しました。
“単独で狩りをして、軽い食事を頻繁に食べる”のが本来の日常であるといいます。
猫は、カリカリや缶詰のフードを食べて、日向のベランダで昼寝するのが幸せ、ということではなかったのです。
では、どうすればよいのでしょうか?
自分で何か捕まえたいという本能的な欲求を、玩具で紛らしたりする、というわけです。
前回、猫用オモチャにお勧めした“レーザーポインター”は、獲物を得られないままで終わってしまうことがストレスになり得るらしいのです。
最終的には好きなおやつの場所に導いて、おやつをゲットさせて終了するなど工夫してあげるといいのだそう。
猫用知育トイには、頭を使ってエサをとるコンセプトのものがあります。
また、一気食いする猫ちゃんの満腹中枢を満たす時間を稼げるので、自然に食事量をコントロールできるメリットもあるのもポイントでしょう。
GEX ジェックス[遊べる食器] https://bit.ly/35vEs4P
Blueekin 自動給餌器 https://amzn.to/35rlDjg
手先の器用さに自信があれば、自作も可能です。
- ペットボトルに、おやつが1粒出るくらいの大きさの穴をいくつか開けます。
- 中に愛猫の好きなおやつなどを入れてキャップの蓋を閉めます。
- 猫が前肢や鼻先でペットボトルを転がして、コロコロっとおやつが出てくれば完璧です!
日々の掃除が大変になりますが、猫ちゃんが健やかで過ごせる環境を整えてあげるのも愛!ですねっ。
ご覧いただき、ありがとうございます。
知れば知るほど、猫ちゃんは興味深い動物ですね~
次回は“転嫁行動”と並んで、深刻な猫ちゃんの問題行動についてのまとめをできる限り詳しく解説します。